夏休み?!省エネモードな植物たち
猛暑日が続きますが、皆様お元気ですか?
最近の気候変動を肌で感じながら思うことがあります。
植物はそれぞれの環境で生き抜くためにいろいろな働きをします。
庭を見ていると、特に西日本の蒸し暑い夏では、
葉をたくさん落として休眠期のようになる植物があります。
葉を落とすということは、光合成も呼吸も減り、自分への負担を減らすことで、
厳しい季節を乗り越えようとする省エネモードだと思って見ています。
植物の自身の身を守る力はすごいなと思います。
同じ品種の植物でも、環境によって生長パターンが変わることがあります。
たとえばイギリスでは、晩秋から冬にかけてしっかり休み、
春から秋まで、夏を頂点とする生長カーブを描きます。
一方、西日本ではもっと早い時期から活動を始め、梅雨前に一度最盛期を迎えます。
その後は蒸し暑さでひと休みし、11月ごろにようやく再び動き出して短い秋を演出。
そして短い冬に入る前に、もう一度眠りにつく。
グラフにすると山が二つあるようなパターンです。イメージはこのような感じです。

青→イギリス オレンジ→西日本
また、イギリスでは木質がしっかりして形よく育つ植物でも、
日本では梅雨の湿気と高温でシュートが伸び、形が乱れることもあります。
もちろん、これらの現象は植物の種類や性質にもよります。
また気候変動は世界的なもののため、イギリスでも今まで通りではいかないケースも増えていると聞いています。
近年の気候変動によって、植物がどのように適応していくのかを
見極めるのはますます難しくなっています。
だからこそ現場を観察しながら、環境に合った植栽デザインを考える必要があります。
最後に庭の写真を…

